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    COLUMN

ミッションオイルって?

2022-01-28
こんにちは。

前回更新より、長らくお待たせしました。
もうすっかり大寒を迎えてしまいましたね。
不定期更新とはいえ、前編を引っ張ったまま半年も持ち越してしまい反省しております……。

本日は前回の続きである、変圧器の中身についてお話していく予定でしたが、順番を変更してギヤー油について解説していこうと思います。
変圧器についても必ず触れて行きますので、ちょくちょくHPを覗いていただけると嬉しいです。
さてさて、皆さんは「ミッションオイル」をご存知ですか?

ミッションオイル(トランスミッションオイル)は、一般的にMT車(マニュアルトランスミッション車)に使用されるオイルです。

総称してギヤオイルなどと呼ばれることもありますが、
トランスミッションに使われるオイルをミッションオイル、デファレンシャルに使われるオイルをデフオイルと分けて呼ぶこともあります。

ミッションオイルは、自動車のギヤの潤滑剤として、MT車のギアチェンジをスムーズに行ってくれます。

自動車のギヤ部分は複雑な構造になっており、金属同士が嚙み合い常に大きな圧力がかかります。
そのため、ギヤ表面に油膜や被膜を張ることで摩耗や焼き付きを防いだり、錆から守る役割を担っています。

ギヤはMT車のみに存在しているかと思われがちですが、AT車にもあります。

こちらはミッションオイルではなく、ATF(Automatic Transmission Fluid)と呼ばれます。
ちなみにCVT車の場合は、CVTF(Continuously Variable Transmission Fluid)と呼ばれます。

オイルとフルードの大きな違いは、油圧作動の役割があるかどうかです。

オイルは「潤滑油」そのものを指し、潤滑剤や衝撃緩衝、冷却などを目的とする装置で使用される場合に呼ばれます。
一方フルードは、それらの目的に加え、装置自体を動かす役割を持つ時に呼ばれます。

ATFはAT車、CVTFはCVT車の各トランスミッションに必要不可欠なオイルです。
ミッションオイルの交換時期
ミッションオイル、と調べると、「交換」というワードがサジェストされます。

エンジンオイルは交換するものだと広く知られていますが、その他のオイルは交換するものなのか、あるいはどれくらいの期間で交換するものなのか、いまいち分かりづらいですよね。

ミッションオイルは、エンジンオイルほど過酷な状況で使用されていません。大きく熱の影響を受けているわけではないので、2万kmあるいは2年での交換が推奨されています。

しかしこれはあくまで目安です。
使用方法や期間によっては、距離に関係なく交換することもあり得ますので、あくまで参考程度にしてください。

交換推奨期間を過ぎると、オイルの劣化は急速に進みます。そのまま使用し続けると、摩耗や焼き付きの原因となります。

ATFやCVTFも、スラッジや汚れが原因で劣化します。
内部に汚れが詰まると、燃費の悪化や加速不良につながりますので、汚れを蓄積させる前に交換しましょう。

ご自身の車に合ったオイルやフルードはどれ?とご不安な方は、車の取扱説明書をご参照ください。

ミッションオイルには、API(米国石油協会)が定めている規格が適用されており、それぞれGL-1からGL-6に分類されています。「GL」は Gear Lubricant(ギヤー用潤滑油)の略です。

使用目的がそれぞれ異なり、1.2…と数字が上がるにつれ極圧添加剤の配合量が増え、保護性能が強くなります。
極圧剤とは、金属間の摩擦や摩耗、焼き付き防止のために使用される添加剤を指します。

それぞれのグレードで自動車のどこに用いられるかは、次の通りです。
一般に流通しているのはGL-4とGL-5ですが、最近ではほとんどがGL-5です。

現在弊社で取り扱っているギヤオイルもGL-5です。 
LSD(リミテッド・スリップ・デファレンシャル)にも対応しており、幅広い車種に対応可能です。気になる方はお問い合わせください。

さて、今回はミッションオイルについて解説してきました。

今までの内容からするとマニアック要素は少し薄めかと思いますが、皆様の疑問に少しでもお答えできていたらうれしいです。

それではまた次回。



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